外壁は価格も安いしサイディングの色と柄だけ考えれば良いの?
安い窯業系サイディングは将来のメンテナンス費用が高くなるので、オススメできません。
家づくりはたくさんのことを決めなければなりません。
その中でも特に家の外観への影響が大きくメンテナンス費用も高額になる外壁についてオススメの素材を紹介します。
たくさんのサイトで外壁については比較記事がありますので第3者目線は他のサイトにお任せして、この記事ではウカルの独断と偏見でオススメする外壁を紹介します。
オススメの外壁
外壁について一年以上調べた結果として、次の3つの素材にたどり着きました。
- そとん壁
- 焼き杉(杉板)
- スーパーガルバリウム鋼板
この3つであれば耐久性とメンテナンス性(20年以上ノーメンテ)に優れていますので、あとは個人の好みで選んで問題ないと思います。
それぞれ紹介します。
そとん壁
ブログで何度も紹介させてもらっている建築家の伊礼さんがメインで使用している外壁材です。
「そとん壁」のアースカラーは別名「伊礼色」と呼ばれるほど、工務店から愛用されています。
メリット
メンテナンスフリーが最大のメリットです。
開発されてから20年以上経ちますが、ひび割れや剥がれ等の劣化の報告はないとのことです。
重厚な質感も、外観イメージを向上させます。施工方法によっても表情を変えることができ、個性的な外壁を作ることができます。
デメリット
初期費用が高いことが一番のデメリットになります。
自分の場合も工務店標準仕様の「ガルバリウム」から「そとん壁」にすると100万円UPの見積もりになりました。
ただし、将来のメンテナンス費用(30年)を考慮すると窯業系サイディングが再塗装やコーキングの打ち直しで300万円程度かかるところが、「そとん壁」は0円ですから初期費用の100万円は十分元が取れます。
焼き杉(杉板)
最近注目されているのが「焼き杉」の外壁です。
杉板自体もメンテナンス費用が少ない素晴らしい素材ですが、さらに表面を炭化させてほぼメンテナンスフリーとしたパーフェクトな外壁材です。
メリット
杉板が外壁材として最初から持っているメリットは、部分補修が可能ということ。
劣化した部分だけ交換できるため、メンテナンス費用を抑えることができます。
さらに杉板外壁の経年劣化が好きであれば、塗装や補修も必要なくメンテナンスフリーの素材です。
焼き杉は、この経年劣化すらも防ぐため最強の外壁材というわけです。
費用も安く、窯業系サイディングとガルバリウム外壁の間くらいの価格です。
デメリット
デメリットは物理的な接触に弱いところです。
手で触ると墨がついて黒くなります。
あと、植栽が成長してきて外壁と当たると剥げてしまうそうです。
住まいノートさんで紹介されていました。
接触さえ気を付ければ100年間メンテナンスフリーでいける可能性もあります。
スーパーガルバリウム
日本の住宅の外壁の8割は窯業系サイディングです。
第2位がアルミサイディング、3位がこれから紹介するガルバリウム鋼板が含まれる金属サイディングです。
アルミサイディングとガルバリウム鋼板は違うものなので注意が必要です。
アルミサイディングは耐久性も金額も高くなっています。
新製品 スーパーガルバリウム(SGL)
ガルバリウム鋼板に新製品「スーパーガルバリウム鋼板(SGL)」が発売されました。⇨日鉄住金エスジーエル
これは今までのガルバリウム鋼板にマグネシウムを2%だけ加えて耐久性をアップさせたものになります。(上のサイトを見ると、2%が最も耐久性が高い実験結果となっていました)
その耐久性は通常のガルバリウムの3倍。
保証も通常10年のところSGLでは20年保証となっています。
保守的な日鉄住金がこの保証期間で製品を出すということは、性能が間違いなく上がっている証拠だと思います。
メリット
窯業系サイディングよりも10年以上の耐久性がありながら、コストアップは1割程度。
メンテナンス費用を考慮するとコストパフォーマンスは窯業系サイディングを上回ります。
そして、軽量なため地震に強い。
高性能で高寿命な家を建てられているrigoloさんもSGLのコスパの高さからオススメされていました。
デメリット
物理的な強い衝撃を受けると凹みます。
昔の漫画にあるような近くで子供たちが野球をしている環境ではボールで凹むかも?
ウカルの小さなエコハウスの外壁は?
自邸の外壁もこの3つで悩みました。
設計士さんに相談すると本格的な「焼き杉」は経験が少ないとのことで、「焼き杉」は除外されましたが「杉板」は事例も多くオススメされました。
伊礼ファンとしては「そとん壁」に傾きつつあったのですが+100万円が重く、太陽熱全館空調のOMXも検討中だったため迷いに迷っている中、「スーパーガルバリウム」というワードを見つけました。
上で説明した通り、商品化されたばかりの素材で耐久年数が3倍かつ微量のマグネシウムを添加しただけで作れるため価格も安い。
設計士さんに提案したところ、値上げなしでスーパーガルバリウムを採用できるとの嬉しい回答もあり、SGLを採用することに決めました。
エンジニアなもので、新しい技術にどうしても惹かれてしまいます^^
実際は杉板も組み合わせて使うことで、意匠性もとても良くなりました。
スーパーガルバリウム(SGL)の耐久性が本当に高いのかどうか、ブログを続けて紹介できるよう頑張りたいです^^。
評価がわかるまで待ってられないという方は、昔から日本で伝統的に使用されていて信頼性が証明されている焼き杉を是非選んでください。
焼き面が厚い三角焼きのものを選べば耐久性は折り紙付きです。
補足 窯業系サイディングしか選べない場合
サイディングしか選べない業者の場合はコーキングレスの窯業系サイディング、もしくは最低でもコーキング剤が高耐久なものをコストが多少上がっても選びましょう。
コメント
初めまして、でんホーム竹内正浩と申します。
そとん壁で検索していましたら、辿り着きました。でんホームYouTubeの動画を貼っていただき、大変ありがとうございます。励みになります。感謝をお伝えしたく、コメントさせていただきました。ありがとうございます。
こちらこそ「でんホーム」さんの動画大変参考になり、家づくりでは助けられました。ありがとうございます。
ミーレも竹内さんの動画を見て購入を決め、今では大活躍です^^。食洗機を紹介する際は「でんホーム」さんの動画に再度助けていただきそうです。これからも動画楽しみにしてます。https://www.youtube.com/watch?v=BSqGB9CcAFE
こんにちは。
最近注文住宅を建てることを決め、勉強し始めたまさと申します。
外壁については将来的なメンテナンスコスト(ランニングコスト)を下げたいと考えて、色々と調べている中でガルバニウム鋼板に行き着いたのですが、どうもデザイン性がなぁ・・・と思っていたところでしたので、今回の記事は大変勉強になりました。
焼き杉は存在は認識していたものの、そとん壁はあまり考えたことがなかったので、近くで建築実例を見てみようと思います。
これからもブログの記事楽しみにしています!
まささん、コメントありがとうございます!
ガルバリウムは好みが分かれますよね。
私も予算が許せばそとん壁にしたかったです。
トータルコストを考えると有利なのはわかってはいるのですが、初期費用を準備できませんでした。
ただ、自分が採用したSガルバリウムはモスグリーンなのですが、植栽との相性も良く気に入ってます。街並みや外構とのバランスも是非、設計者とお話しするのをオススメします^_^